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【レビュー】Westone B30 低音重視モデル 3バランスドアーマチュアドライバ IEM WST-B30:きれいな跳び箱みたいな音作りのイヤホン

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デイブ

3BAドライバの高級イヤホン、それも低温重視モデルのレビューをする機会に恵まれちゃいました。最近完全ワイヤレスイヤホンをレビューすることが多いので、ちょっと楽しみです!

ぱんだ㊙

本レビューは、株式会社テックウィンド様に商品をご提供いただいて制作しています!

Westoneというメーカーと製品ラインナップ

Westoneウェストンは Westoneは米コロラド州コロラドスプリングスに本社がある、1959年創業の老舗イヤホンメーカーです。

同社のラインナップの中でも、Bシリーズははっきりと低音重視を打ち出したシリーズです。今回提供いただいたWestone B30は、バランスド・アーマチュア型(BA)のドライバーを低・中・広域それぞれ用に3基内蔵したモデルとなっています。

Westone B30仕様
  • ドライブ数: 3基(高域×1、中域×1、低域×1)3Wayパッシブクロスオーバー
  • 入力感度 : 107 dB SPL @ 1mW
  • 周波数: 15Hz – 18000Hz
  • インピーダンス : 30Ω
  • 同梱品: B30 ユニバーサルフィットイヤホン、High-Definitionシルバーケーブル、Bluetoothケーブル、各種STAR™ Siliconeチップ、各種True-Fit™ Foamチップ、付け替え用フェイスプレート、デラックスジップケース

ドライバーに関しては、他の形式として「ダイナミック型」というのがありますが、BA型のドライバーは一般的に繊細な音、音域でいうと中高音部が得意。一方ダイナミック型は得意な低音部の表現が得意と言われています。さて、BA3基の本モデルはどんな音がなるのか、非常に楽しみです

Westone B30のパッケージ

Westone B30のパッケージは非常に高級感があります。

Westone B30 パッケージ
Westone B30 有線ケーブル

High-Definitionシルバーケーブルが装着された形で収納されています。ケーブルとドライバーユニットの接続はMMCX端子になっています。個人的には、ピンの破損や装着の向きを基にしなければならない2ピン方式よりもMMCX大好きっ子です。

Westone B30 ハードケース

上には有線ケーブルに接続済みのドライバー2つ、下にしっかりしたハードケースが付属していますね。DACやオーディオプレーヤーごと持ち歩けるので便利です。

Westone B30 交換用イヤーチップ

交換用のイヤーチップは、シリコンタイプの「STARチップ」とフォームタイプの「True-Fitチップ」の2種類、サイズは大・中・小・トール・ショートの5パターン、合計10ペアを同梱しています。

Westone B30 Bluetoothケーブル

Bluetooth用のケーブルも付属しています。 ただ、せっかくの豪華なドライバーをしっかり鳴らすには、やはりHigh-Definitionシルバーケーブル1択だと思います。交差点や満員電車でも結構音切れしていました。

Westone B30 ドライバーアップ

ドライバーのカバーは開封時には黒いパーツが装着されていますが、これはオレンジのパーツにも変更できます(下記写真)。交換用に小さなドライバーが付属しており、カバー部分にある小さなネジを外して交換します。

Westone B30 付け替え用フェイスプレート赤

これはこれでかっこいいですよね。でもちょっと派手なので、私は左右ともに黒いパーツをつけて使っています。約3週間、通勤の行き帰りに使用していましたので、ざっくり20時間くらい経過した時点でのレビューになります。

Westone B30の装着方法と装着イメージ

有線ケーブルで装着してみました。左右はしっかりLRが書いてあるので、戸惑うことはないと思います。

Westone B30を装着したところ

いわゆるShureシュア掛けという形式ですね。耳の前方からケーブルを上に通して耳の後ろに回す形式ですね。ちなみに、ケーブル交換の際に、ケーブルの左右を判別するにはケーブルの先端が赤くなっている方が右、青い方が左です。

いつもの曲をWestone B30で聴いてみたらきれいな跳び箱みたいな音だった

まず色々な曲を聴いてみてすぐに分かるのは、たしかに低音重視のチューニングなのですが、消してぶわぶわ・どんどんした低音ではないですね。中高音のすっきり感がありながら、低音のボリュームが厚い、跳び箱みたいな音だと思いました。

Channel Tres 「Jet Black」

太いシンセベースの癖がすごいです。ぶりぶり鳴っててちょっとトリップ気味です。そこに、冷静なラップが重なるのがホントかっこいい。後半、女性のささやくような「Jet Black♪」というフレーズが連発される部分に差し掛かると、だいぶ色々な音が鳴っているにもかかわらず、ある程度整理されていて、それでいて低音のベースラインのぶりぶり具合がすごいという面白い味付けを楽しめます。

ホセ・ジェイムス 「Just The Two of Us」

タイトなハイハットの音はきっちり粒立って、セクシーなボーカルは包み込むように優しく、スネアは太く鳴ってグルーブ感があります。割と狭めのライブハウスで聞いているような、ざっくり言えば天井(高音の抜け)は低めだけどフロアは広いみたいな感じ、やはりそういう意味でも跳び箱というか、台形っぽい感じの音ですね。決して悪くないです。楽しく聞けますが、今日はこういう場所で聴いているんだなぁって感じです。

マーカス・ミラー 「Trip Trap」

これこそライブハウスのステージのど真ん中で聴いている感じ。マーカス・ミラーのスラップベースがふとーく響いてかっこいいですね。ぐっと音量を上げて聴くと、後半のソロの部分のかっこよさ、脳に響く感じで気持ちよいですし、圧巻でございます。

デュア・リパ 「Swan Song」

デュア・リパ姉さんのボーカルにはぴったりだと思います。 曲中ずっと鳴っている低音の印象的なシンセの粒音がぶわーっとボケて広がっている上に、ぴしっとピントがあった、それでいて美しい響きのボーカルが広がるまさに白鳥の湖みたいな音色です。

この曲自体が、そういった残響音たっぷりのパートからいきなりのデッドでタイトなパートに行こうし、さらに、また残響たっぷりに戻る、というのを繰り返す曲なのですが、その差をがっつり楽しめるイヤホンだと思います。これも良き。

視聴のまとめ

いつも評価に使ってい曲を数曲聴いてみて感じたのは、冒頭でも書いた「中高音のきれいさとそれを大幅にはみ出す低音(跳び箱)」という印象です。これは、最近ずっとWestone B30を装着し3週間、約20時間のエイジングを経て、上記以外の曲を聴いても印象変わりませんでした。

これがドンシャリに転んでいたり、ただただ質の悪い低音がぶんぶん鳴っていると明らかにダメで耳も疲れると思うのですが、いままで聴いていた曲の中高音が殺されず、それでいて低音が豊かに広がったという変化がもたらす体験ってなかなか味わえないと思います。非常に面白かったし、良いイヤホンだなぁと思います。

値段はAmazonで48,283円(税込)と高額な部類に入ります。ただ、一度聴いてしまうとその独特の音作りがクセになることは事実だと思います。視聴できるお店(eイヤホンなど)があれば、ぜひ一度体験してみていただきたいと思いました。それでは、また!

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