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Sonos Ampはデジタルとアナログの「明日に架ける橋」だ!
どもデイブです。本日は、渋谷のコワーキングスペース「Edgeof」で行われた、音元出版 PHILE WEB編集部主催の「Sonos × PHILE WEB『Sonos Amp』スペシャルイベント」に参加してきたので、その模様をレポートしたいと思います。
今回のイベントでは、まずSonos Japan カントリージェネラルマネージャーの瀬戸 和信さんから、まずSonos社の企業理念やSonos Ampの概要をご説明いただきました。
次にヨーロッパ・アジアパシフィック担当で、Install Solution(設置型の音響ソリューション)やSonos Ampの製品責任者であるPatrick Gallさん(通称PG)が製品の特長、アプリとの連携などについて詳細をお聞きすることができました。
その後、オーディオ評論家の土方 久明(ひじかた ひさあき)さんによる、Sonos Ampを約4か月間モニターレビューされた感想や実際に曲を流してのデモンストレーションをお聞きすることができました。残念ながら、プレゼン部分は写真撮影や録画が禁止だったので、メモと、プレゼン後に撮影した写真を交えてお届けします。
米Sonos(ソノス)社とは?
米Sonos社は、2002年にカリフォルニア州サンタバーバラで設立されたオーディオメーカーです。代表的な製品としては、コンパクトで高音質なスマートスピーカー「Sonos One」。
Sonos Oneよりも大きく、広い部屋でも迫力あるサウンドを楽しめるスマートスピーカー「Sonos Play:5」
そしてTVやプロジェクターと接続することで、迫力ある音楽を楽しめ、さらにスマートスピーカーの機能も併せ持つサウンドバー「Sonos Beam」などが有名です。
これらのアイテムは、いずれもAppleのAirPlay2に対応しており、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスからリモートで音楽を流すことができます。
他にも3.1ch/5.1chのホームシアターや、サブウーハーなどもラインアップしていますが、いずれも白と黒を基調にしたシンプルかつ美しいデザインで、どこに設置しても絵になる、インテリア性の高さも評価が高いメーカーです。
2018年夏には日本法人であるSonos Japanも設立され、セレクトショップの「ビームス原宿」などで特別展示や販売などを開始。同年秋から本格展開を開始しています。
Sonos Ampの特徴
そんなSonos社が、満を持して発売し、登場以来かなりの評判になっているアイテムが今回日本でも7月から販売を開始する「Sonos Amp」です。
Sonos Ampは、一言でいえば「アナログ&デジタル対応多用途アンプ」です。下記のような特徴を持っています。
- チャンネル出力125Wのパワフルサウンド
- 有線スピーカーと接続できるので、すでにあるスピーカー資産をそのまま活かせる
- アナログ入力(ピンプラグ)や、サブウーハーの接続も可能
- ARC対応のHDMI接続ポートを備えており、TVのHDMIアウトと接続することでサウンドバーやサウンドシアターにも拡張可能
- ネットワークには、有線・WiFi接続が可能。WiFiの遅延などが問題になる場合は簡単に接続をオフにできる
- すべてのステレオスピーカーの左右のチャネルに左右の音声をモノラルにした音声を流すことで、すべての場所で一体感のある音楽再生が楽しめる「Dual Mono」モード搭載
- 専用開発のバナナプラグ付属
- ARC対応HDMI端子のない古いTVの場合でも、付属のHDMI – オプティカルアダプタを使用すれば、オプティカル端子による接続が可能
スペックを確認しただけだとあまりその凄さを実感できないかもしれませんが、Sonos Ampと専用のSonos Controlアプリを組み合わせることで、これまでとまったく違った音楽の楽しみ方が実現できてしまいます。例えば、
- 既存のスピーカーを有線接続することで、PCやAndroid/iOSなどからワイヤレス再生が可能なネットワークスピーカーとして生まれ変わらせる
- 他のSonosスピーカーと接続すれば、アプリの簡単操作で有線・無線接続を問わず自由な組み合わせて音楽を再生可能
- ローカルに保存した楽曲はもちろん、DNLA、さらにRoonにも対応しており、NASに保存した楽曲も再生可能
- それに加えて、さらにApple MusicやSpotify、Amazon Music、Google Playミュージックなど各種のストリーミングサービスを1つのアプリで集中管理できる。横断検索、横断プレイリストなど
- 有線・無線を問わず、自由に複数スピーカーを組み合わせたホームシアターを構築
どうですか!!すごくないですか、これ。「ぼくのかんがえたさいきょうのおーでぃおしすてむ」じゃないですか?
実際にSonos Ampの音を聞いてみる
PGさん、および土方さんのプレゼンパートでは、実際にSonos Ampの実力をお勧めの楽曲を再生しながら確認することができました。
会場では、写真のようにSonos Ampにターンテーブルを接続してデモしていました。
有線接続されたスピーカーは、数々の賞も受賞しているELACのVELA FS407というトールボーイ型のスピーカーです。この組み合わせで、下記の楽曲を聞かせていただきました。
Channel Tresの「Jet Black」は初めて聞いた曲だったのですが、ELACのスピーカーが持つ、切れの良い低音・そしてデザインのアクセントにもなっている特徴的なJET Vツイーターによるスピード感とぴったりで、みぞおちがワクワクしてくる感じでした。
Dua Lipaは「One Kiss」が大好きな私ですが、映画「アリータ:バトル・エンジェル」のエンディングに使用されたこの曲も良いですね。大きな空間で、複数のスピーカーを一気に鳴らして聞くと、彼女の特徴的な声や曲のもつ広がりを楽しめます。
かといって、Jose Hamesのボーカル、Mercus Millerのベースもしっかり艶やかに鳴らしていたので、価格から考えても、125w/チャネルは伊達ではなく、駆動力に優れたアンプであることはすぐわかりました。
その後で、ホームシアターとしての活用シーンも体験させていただきました。接続されている音響システムは、Sonos Amp 1台に有線接続のスピーカー2台+背後に無線接続されているSonos One2台のみです。この4chの状態でのホームシアターの完成度を体験できるデモでした。
取り上げた映像ソースが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」と「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」というチョイスがもう最高だったのですが、しっかりサラウンド感を感じるバランスの良さが際立ちます。そしてなにより、センタースピーカーが無いのに俳優の声がしっかり中央に定位しており、まるでそこにセンタースピーカーがあるように感じられたのは見事でした。低音も十分な量感でなっており、4chでも十分という印象を持ちました。
あまりに多機能なので、ちょっと忘れがちになってしまうのですが、デジタルアンプとしてしっかり音が良く、駆動力が高いというのを改めて確認できたデモンストレーションでもありました!
Sonos Ampの価格と発売日は?
メーカー公式のYouTubeチャネルに、Sonos Ampの魅力を短く紹介してくれるビデオがアップされていたので掲載しておきますね。英語音声のみですが、上記のポイントを踏まえて見ていただくとわかりやすいと思います。
すごいですよね! ただ、現在①ハイレゾ音声の再生ができない、②Dolby Atmos未対応、また③日本でのGoogle Homeへの対応は2020年初頭予定、という3点についてはちょっと残念ポイントです。しかし、PGさんも「確約はできないが検討はしている」とおっしゃっていましたし、何か動きがあるかもしれません。
それを差し引いてもこの70,800円(税別)のコンパクトなアンプを1台用意することで、今まで想像はしていても実現が難しかったり、高価だったりしてしまった音楽にまつわる悩みが一気に解決してしまうのは、ほんと夢のオーディオアンプといっても過言ではありません。
※会場に展示されていたSonos Ampのスケルトンモデル。スタッキング性(直の積み重ね3台まで推奨)や、放熱を重視した円形のデザインが特徴的ですね。6月14日(金)予約開始、7月発売予定となっていますが、今からすごく楽しみです!
Sonos Ampがおすすめな人・向いていない人
Sonos Ampがどんぴしゃにハマって、購入したら最後手放せなくなりそうなのはこんな人です
- 今、有線接続で音楽を楽しんでいて、ワイヤレス再生機能を追加したい人
- 複数のストリーミングサービスに加入している人
- NASに大量の楽曲を貯め込んでいて、再生環境をレベルアップさせたい人
- これからホームシアターなども導入していみたいと思っている人
こういう人は、Sonos Ampの便利さと手軽さに歓喜すると思います。一方で、向いていない人は、すでにハイレゾの楽曲を多数購入している人や、ハイレゾでの再生を重視する人ですね。上記の通り、現状ではハイレゾ音源の再送には対応していないので、その点は仕方がないと思います。
Sonos Ampが繋ぐ、最新デジタルテクノロジーとオーディオ
Sonosの理念は「Listen Better(リッスン・ベター)」という言葉に集約されているそうです。瀬戸さんは「良い音をリビングに戻したい」とおっしゃっていました。「リビングで、人と人が(音楽を通じて)繋がる贅沢な時間を大事にする」ことを目指しているのだそうです。
Sonosは、最近はスマートスピーカーのブランドとして大きく成長していますが、そちらはIT的というか、ガジェット的というかテクノロジー側の進化ですよね。
一方で、PGさんのご専門である「Installation Solution」とも関係しますが、レストランやショップなど、ビジネスの現場に旧来の備え付け型の音響設備(有線など)が入ってしまうと、あとからそれを変更しようとすると大きな投資が必要となってしまいます。
また、アナログレコードや、有線接続のスピーカーなどでしっかりしたオーディオシステムを構築してしまっているオーディオファンの方も同じ悩みを抱えていらっしゃるようです。ハード・ソフト両面のオーディオ資産があるために、大きなメリットなないと、なかなかネットワークオーディオやスマートスピーカーのメリットを享受できる環境への移行は難しい、というギャップが存在していました。
Sonos Ampは、まさにそれらの間に存在するギャップを埋めてくれる、「明日に架ける橋」になるような、画期的な商品だと思います。Sonos Ampの発売がほんとに楽しみになってきました! それでは。