この記事には広告を含んでいます。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
どもデイブでございます。今日は、ドイツのオーディオメーカーSennheiser社が発売した最新のノイズキャンセリングヘッドフォン「PXC 550-II Wireless」をレビューしたいと思います。
あれ、でもちょっと前までソニーのWH-1000XM3を愛用してたよね?
うん、そうなんだけど、さらに最強のノイズキャンセリングヘッドフォンが出ちゃったんだよね。特にビジネスシーンでも使用している人ならこっちがおすすめかな。
そう、今回ご紹介するゼンハイザー PXC 550-II Wirelessは、音質は提唱あるゼンハイザーサウンドをワイヤレスでもキープしながら、さらにビジネスシーンで活用するためにデザイン・機能ともに考えられた技アリヘッドフォンになっています。
同じ価格帯にMOMENTUM 3 Wirelessがありながら、改めてPXC 550-II Wirelesを発売する意味とは? そして特に強調されているビジネス向けの機能とは? どちらも自腹で購入したソニー WH-1000XM3との直接比較も交えてお届けしますので、目次から気になる項目をチェックしてくださいね!
タップできる目次
ゼンハイザー PXC 550-II Wirelessとは?
Sennheiserは、ドイツで1945年に、技術者であり大学教授でもあったフリッツ・ゼンハイザー博士によって創立された音響機器の開発メーカーです。マイクロフォンや開放型のヘッドフォン「HD 414」などでヒットを飛ばし、現在も高品質なオーディオブランドとして確固たる地位を築いています。
私も濃厚で元気なゼンハイザーサウンドが大好きで 、HD25-1 IIや写真のMOMENTUM On-earなどを購入して愛用しています。
今回発売された「PXC 550-II Wireless」は、ゼンハイザーのヘッドフォンのラインナップ「HDシリーズ」「Momentumシリーズ」と並ぶ、コンパクトで高品質なヘッドフォンシリーズです。最新のPXC 550-II Wirelessは下記のような特徴を備えています。
- アダプティブノイズキャンセリング:周囲のノイズレベルを自動認識しキャンセル量を最適化。例えば、新幹線や機内、地下鉄など喧騒の中ではMaxで、ホテルのロビーなどのちょっとうるさい環境下ではMinimumに自動調整
- 長時間のバッテリー持続時間: ノイズキャンセリングオンの状態で、ワイヤレス接続で20時間、有線接続で30時間連続動作可能
- 3マイクビームフォーミングによる高いマイク性能:高性能マイクにより、相互に聞き取りやすい音声通話を実現。音声アシスタントへの入力も正確に
- USBヘッドセットとして使用可能:USBケーブルでMac/PCと接続することで、オーディオ標準入出力デバイスとして使用できる
- Auto-On-Off & Smart Pause機能:ヘッドフォンの開閉で電源が自動でOn/Off。また耳から外すと再生を一時停止、再度装着すると再生開始とシームレスな動作を実現。バッテリーのセービングにも
- ワイヤレスでもゼンハイザーサウンド:周波数特性17-23,000Hzを実現。コーデックSBC、aptX、aptX LL(低遅延)、AACに対応しワイヤレスでも高音質を楽しめる
以上です。これらの特徴をまとめた公式の製品紹介ビデオもありますので、ぜひチェックしてみてください。
項目 | 内容 |
---|---|
スピーカー形式 | ダイナミック・密閉型 |
周波数帯域 | 17 ~ 23,000 Hz |
イヤーカップリング | アラウンドイヤー |
インピーダンス | アクティブ: 490Ω パッシブ: 46Ω |
感度 | ケーブル使用時 110 dB |
マイクロホン | MEMS |
周波数特性 | 50 – 10,000 Hz |
マイクロホン感度 | -34 dBV/Pa |
指向特性 | 3マイクビームフォーミング |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
転送周波数 | 2400 MHz – 2483.5 MHz |
対応プロファイル | A2DP, AVRCP, HSP, HFP |
コーデック | SBC , AAC , aptX , aptX LL (Low Latency) |
USB規格 | micro-USB |
電源 | 5.0V DC / 330 mA |
充電池仕様 | 内蔵型リチウム充電池 |
充電時間 | 約3時間 |
動作時間 | 20時間(BT+NC) 30時間(ケーブル+NC) |
対応アプリケーション | Sennheiser Smart Control APP for iOS and Android |
動作環境 | 気温 0℃ – 55℃ / 湿度 10% – 80% |
サイズ | 63 x 136 x 174mm (折り畳まない状態) |
重量 | 227 g |
購入の決め手となった3つのポイント
今回「PXC 550-II Wireless」を購入した理由、言い換えれば「ソニー WH-1000XM3からの乗り換えを決意し」「同メーカー・同価格のMOMENTUM 3 Wirelessを選ばなかった理由」は、主に①デザインと②アダプティブノイズキャンセリング機能、そして③高性能マイクの3点です。
①ビジネスシーンにマッチするデザイン
おっさんの横顔ですみません。私は副業サラリーマンで、普段はスーツを着ています。つまり、週の5分の7,つまり約71%はスーツです。そしてヘッドホンは毎日しています。
MOMENTUM 3 Wireless、もちろんすごくクールでかっこいいんですが、スーツには(というか私みたいなおっさんには)ちょっと合わない気がしました。それと、ステンレスのバンドの部分が冬場冷たそう…みたいな。これらは感覚的なものなので、デザインに惚れ込んで MOMENTUM 3 Wirelessというのは十分ありだと思います。
あと2つはハードウェア的な物なので「PXC 550-II Wireless」のみのメリットになります。まず
②周囲の状況に応じて効きを調整するアダプティブノイズキャンセリング機能
ソニー WH-1000XM3やMOMENTUM 3 Wirelessは選択式ですが、「PXC 550-II Wireless」 のノイズキャンセリング機能は「アダプティブ」というモードを備えています。これは、周囲のノイズや風の強やに応じて、ノイズキャンセリングの効きを自動でコントロールしてくれるモードです。
いずれのメーカーでも、最近のノイズキャンリング機能は優秀になってきており、 逆位相のノイズ打ち消しで耳が圧迫されてうっとなる!みたいなことはなくなっています。しかし、音楽を楽しむと言う意味では、やはりノイズキャンセリングも影響を及ぼししてしまっているわけで、最低限・最適がベストです。
「PXC 550-II Wireless」は現在唯一そのノイズキャンセリングの効きを自動調節してくれる高品質ヘッドホンなので、私はこちらを選択することにしました。実際、カフェなどのザワザワした空間と、比較的静かな自宅で一時的にノイキャンをオフにするとそのコントロール具合が良くわかります。
③電話会議やテレカンでも威力を発揮する高性能マイクが素晴らしい!
これ、期待以上でびっくりしたポイントなのですが、「PXC 550-II Wireless」は相手も自分も通話音声が非常に聞き取りやすいです。
3つのマイクを搭載し、ビームホーミングで声を集中的に取り出して送り届けることでクリアな音声を届け、また先方から聞こえる声にもノイズキャンセリングを行って聞きやすくすることで、相互にクリアな音声通話を実現しています。
これが、電話通話だけじゃなくて、ネットワークを介した会議(テレカン、例えばSkypeとか、Zoomとか、WebExなど)でもその恩恵が受けられるんです!これビジネスマンとしては非常にありがたい!!
これさえ持ってれば、電話でもテレカンでも、なにも気にせずにベストな通話ができちゃうんだよね!
実際にiPhone単体、SONY WH-1000XM3や他のTWSも使って数回テストしてみたけど、圧倒的な差があったね! 喋っている人の声が目の前に立ってるみたいに聞こえたもの。
うん、逆(受ける方) も 試してみたけど、本当に PXC 550-II Wirelessからかかってきた電話は音声がクリアに聞こえた。他のはどうしてもくぐもった声に聞こえたり、リミッターが掛かったようなつまった音に聞こえる。
実験結果は満足なんだけど、なんども電話に付き合わせちゃって奥さんに怒られたのは内緒ね…
以上です。私の購入のポイント、ご理解いただけたでしょうか。それでは、パッケージ内容をチェックしてきたいと思います。
PXC 550-II Wirelessのパッケージ内容
これが「PXC 550-II Wireless」 の本体パッケージですね。落ち着いた雰囲気でかっこいいです。
中に入っているのはこのキャリングケースだけです。幅 約17.7cm、奥行き 約17cm、厚み 約5.6cmと結構コンパクトです(MOMENTUM 3 Wirelessは折りたたみ構造上、ケースが大きいんですよね、特に厚みが)。
こんな風にイヤーカップを水平に開いた状態で、左右どちらのイヤーカップも内側に折れるようになっています。ケースの下に正しい収納方法のイラストが書かれていてわかりやすいです。
- キャリングケース
- USBチャージングケーブル ( USB Type-A to Micro USB )
- 1.4mアナログケーブル(2.5mm to 3.5mm)
- 航空機用アダプター
- クイックガイド / セーフティーガイド
ヘッドフォン本体以外の付属品は、以上の5点になります。結構シンプルですね。
ハードウェア的な特徴:物理ボタンとタッチパッド
「PXC 550-II Wireless」本体には、物理ボタンとタッチパッドの2種類のコントローラーが付属しています。
こちらが右耳用のカップにあるボタンなどになります。一番左から「ノイズキャンセリングモード切り替えスイッチ(NC ON/アダプティブNC/OFF)」 、次に「音声アシスタント呼び出しボタン(兼Bluetooth接続ボタン)」があります。またイヤーカップ上部(ちょうど写真の反対側)に、「BluetoothのOn/Offスイッチ」 があります。
私がPXC 550-IIを触って気に入ったのが、タッチパッドの操作の正確性と直感的な操作です。SONY WH 1000XM3でも、右のイヤーカップ部分がタッチパッドになっていたのですが「ヘッドフォンを装着した状態での上下左右」の方向性に違和感があり、正直1タップでの再生一時停止・再生くらいしか使っていませんでした。
それが、PXC 550-IIだと、方向も、向きも非常にリーズナブルで実際に使えるので、気に入っています。下記にタッチパッドでできる操作をまとめてみました。電話会議に参加するときなど、ミュート/ミュート解除(ヘッドホンのマイクを無効にする/有効に戻す)などはよく使うので、ありがたいです。
PXC 550-II Wirelessの音質を評価
今回も、いつも視聴してる曲を聴いて音質をチェックしてみたいと思います。音質についてはあくまで個人の感想ですし好みの問題も大きいのでなので(以下、略)
Channel Tres 「Jet Black」
全体的にゼンハイザーがお得意とするタイプの曲ですね。太いベースのうねりはしっかり均しつつ、上にラップや高音がかぶっても、それぞれをクリアに鳴らせる余裕みたいなのが特徴だと思います。後半だいぶ色々な音が鳴っているにもかかわらず、見通しが良くてクールな感じを楽しめました。
ホセ・ジェイムス 「Just The Two of Us」
ボーカルは、セクシーな方向よりはちょっと華やかな感じで聞こえますね。大きめの音で聴いていると、スネアが耳たぶをたたくくらい「ダン、ダダン」と鳴っています。他のボーカルが得意なヘッドホンだと、とにかくホセ・ジェイムズの声が印象的な曲なのですが、PXC550-II Wirelessだとドライブするリズム隊の方が印象的です。
マーカス・ミラー 「Trip Trap」
目の前で自由自在に演奏されるスラップベースが圧巻です。アプリで調整できるのですが、デフォルトではちょっと狭めに感じます。これは好みだと思います。
デュア・リパ 「Swan Song」
デュア・リパ姉さんのボーカルに合ってますね。あまり広がりを感じないので、この曲の映画っぽいというか舞台っぽい表現は多少損なわれてしまうのですが、大地のの鳴動みたいに低音で刻まれるビートのスピード感が楽しいです。
全体的に「低音はっきり太く、中高音も明るくクリアに鳴り、全体のつながりが良い」といいう印象を受けました。楽しいヘッドフォンですね!
PXC 550-II Wirelessの残念ポイントは3つ
かなり優秀でよく考えられている「PXC 550-II Wireless」ですが、3つほど残念ポイントがありましたので共有させてください。
- 充電コネクタがMicro USB
- ヘッドホン側の有線オーデイオジャックが2.5mm
- コンパクトではない価格
いまのご時制、Micro USBはもう勘弁…充電スピードアップのためにもUSB Type-Cでお願いしますし、また変換ケーブルは付属しますが、これも素直に3.5mmで良かったのではないでしょうか。最後に価格ですが、実売価格だと、同時期に発売したMOMENTUM 3 Wirelessと同じ4万円台になってしまい、結構おサイフに優しくないです。PXCはHDやMOMENTUMよりはちょっと安いイメージがあったのでなおさらですね。
ただ、これらの欠点も、PXC 550-II Wirelessならではの使い勝手の良さや得られる音質とのバランスを考えると私は全然OKなので、もう現在は完全にPXC 550-II Wirelessラブ!ですねー。
本製品のペアリングと専用アプリ「SmartControl」での各種設定
初回、PXC 550-II Wirelessをどこにも接続していない場合は電源がオンになるとすぐペアリング状態になります。スマホの設定画面でBluetoothを選択し「PXC550-II」という機器が現れたらタップして接続すればペアリング完了です。
もし、再接続が必要な場合は、 上記で登場した 「音声アシスタント呼び出しボタン(兼Bluetooth接続ボタン)」 を5秒以上押し続けると再ペアリング状態になりますので、新しい接続先でペアリングを行ってください。
ゼンハイザーのスマートホン用アプリ「SmartControl」をインストールすると各種機能の詳細な設定が可能になります。iOS版 / Andrtoid版がありますので対象のアプリをインストールして起動すると、自動的にPXC 550-IIを検索して接続してくれます。
左はデバイスの設定画面です。アプリの機能Smart pause機能や通話機能向上(これが、話し相手が目の前にいるような効果をもたらしてくれるオプションですね)、Amazon Alexaとの接続設定などが可能です。右は音質の調整画面で、下記のプリセットから選択するか、ディレクターモードでそれぞれを好みの項目に調整できます。
ゼンハイザー PXC 550-II vs.ソニー WH-1000XM33本勝負
気になっている方も多いと思うので、ゼンハイザー PXC 550-IIとソニー WH-1000XM3を比較してみたいと思います。
本体サイズと装着感対決
外見的にそれほど違いはありません。若干、WH-1000XM3の方が3mm程度イヤーカップが厚いです。 PXC 550-II Wirelessの重さは、軽いと思っていたWH-1000XM3の255gよりも、さらに28gも軽い227gとなります。
装着すると、PXC 550-II Wirelessのほうがイヤーカップが下に向かって前傾しているのがわかると思います。この角度と、装着時に自分が認識する上下左右方向が一致しているので、タッチパッドの操作はPXC 550-II Wirelessの方がだいぶ優れていると感じました。
音質対決
音質は両方ともかなり良いと思います。ゼンハイザーはすでに評価させていただいたように「ザ・ゼンハイザー」という、全体にクリアで明るく元気になります。中高音はスッキリ、低音は迫力があって切れもあります。
ソニーは、ゼンハイザーほどメリハリは無いですが、やはり明るいソニーサウンドでほんとによくできたヘッドホンだと思います。いや、甲乙つけ難いですね。
ノイズキャンセリング性能対決
ノイズキャンセリング能力でいえば、ソニーの方が上です。すっとノイズキャンセリングに入ったときにノイズが消え去るさまはちょっと感動ものです。ただ、同じアダプティブといってもソニーの方は、移動しているか止まっているかのモード切替のような機能であり、ゼンハイザーの方は実際にノイズ量に併せたキャンセリング量調整というところが大きく違います。
ゼンハイザーは、職人芸といった感じでしょうか。集中したいときに、必要な量を、音楽を邪魔しないレベルですっとキャンセルしてくれる。ダブルタップして、外音を取り込むと「おおっ」とノイキャンの優秀さに気がつく感じで、この裏方の仕事みたいな感じが私は好きですね。
総合的には、私の個人的な感想としてはゼンハイザー PXC 550-II Wirelessが一歩上、という結論に達しました。これらはぜひ店頭などで試着・視聴して確認していただきたいと思います! どちらも良いヘッドフォンです。
ゼンハイザー PXC 550-II Wireless:まとめ
実際に購入して、さまざまな機能を確認するまで、ゼンハイザーはなぜMOMENTUM 3 Wirelessをリリースした直後に価格も機能も似ている「PXC 550-II Wireless」を「ビジネス向け」 と銘打ってして発売したのかよくわかりませんでした。
しかしデザインや機能を確認すると、これは確かにビジネス向けに強化されているし、実際自分の事を考えると、これまで使用していたSONY WH-1000XM3やMOMENTUM 3 Wirelessよりも、自分が買うべきヘッドフォンは「PXC 550-II Wireless」であると自身を持って言えます。
もし、あなたがビジネスマン・ウーマンで同じような機能や活用を求めているなら、ぜひ 「PXC 550-II Wireless」も選択肢に入れてあげてください。良いヘッドホンであることは間違いありません!