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ども、デイブでございます。今日は、HUAWEIの最新ノートPC「HUAWEI Matebook X Pro」をご紹介します。
でもさGoogleサービス使えないんでしょ?
それはスマホだけの話だね。PCの完成度はちょっと見過ごせない感じだったから、今回ファーウェイさんにご連絡して貸してもらったんだよ!
そう、現在規制を受けているのは、Google Mobile Services(GMS)と呼ばれるアプリのみであって、ノートPCはそういった制約はありません。
私が今回このHUAWEIの最新ハイエンドノートPCを借りて確かめたいと思ったポイントは主に下記の3つでした
- ハイエンドノートPCとしてのハードウェア完成度
- 映像や音など、実機でないと確かめられない音と映像のクオリティ
- CPU・GPU性能実際評価。通常のオフィス業務に加えて、各種ゲームや動画編集ができるのか(独立GPUを搭載しているため
本レビューは、メーカーのHUAWEIさんに実機をお借りしてレビューしています
タップできる目次
HUAWEI Matebook X Proとは?
HUAWEIのノートPCは現在3モデルが発売されています。
- HUAWEI MateBook D 15:約15.6インチフルHDディスプレイ搭載、CPUにAMD Ryzenプロセッサーを採用したコスパモデル
- HUAWEI MateBook 13 2020:約13インチ・2K(2160×1440ピクセル)を搭載し、外部GPU(GeForce MX250)も選択可能なモデル
- HUAWEI Matebook X Pro:約13.9インチ・3K(3000×2000ピクセル)を搭載、内蔵メモリ・ストレージ・バッテリー容量も最大のプレミアムモデル
中でも、今回お借りしたHUAWEI Matebook X Proは、同社のノートPCラインアップの中でも最上位機種です。もちろん、CPUは最新のIntel 第10世代Core i7-10510Uプロセッサー(4コア、1.8 GHz、最大4.9 GHz)かCore i5-10210Uプロセッサー(4コア、1.6 GHz、最大4.2 GHz)を搭載しています。
前述のGoogle云々の件ですが、もちろん通常のWindows 10ノートPCとしてすべてのサービスが使用できますし、ぜひ店頭などで触る機会があったらぜひマシンのビルドクオリティの高さと上質感は確認していただきたいと思いました。
HUAWEI Matebook X Proのスペックと特徴
Matebook X Pro 仕様/モデル | 第10世代インテル Core™ i5-10210U | 第10世代インテル Core™ i7-10510U |
---|---|---|
コア・スレッド | 4コア・1.6 GHz 最大4.2 GHz | 4コア・1.8 GHz 最大4.9 GHz |
OS | Windows 10 Home | 同左 |
サイズ | 幅 約30.4cm x 縦 約21.7cm x 厚さ 約1.5 cm | 同左 |
重さ | 約1.33 kg | 同左 |
ディスプレイサイズ | 13.9インチ 3000 x 2000ピクセル (600万ピクセル、260 PPI) | 同左 |
タイプ | LTPS液晶 | 同左 |
最大輝度・視野角 | 450 nit(標準値)/178度 | 同左 |
画面アスペクト比 | 3:2 | 同左 |
グラフィックス | インテル UHD Graphics 620 | NVIDIA GeForce MX250 |
メモリ | 16 GB LPDDR3 2133 MHz | 同左 |
ストレージ | 512 GB PCIe SSD | 1TB PCIe SSD |
バッテリ | 容量:56 Wh 14.6時間 | 容量:56 Wh 14.9時間 |
ワイヤレス | 802.11a/b/g/n/ac (2.4 GHz / 5 GHz, 2 x 2 MIMO) | 同左 |
Bluetooth | 5.0 | 同左 |
コネクタ | USB 3.0 Type-A x 1 USB 3.1 Type-C x 2 | 同左 |
付属品 | ACアダプタ USB Type-Cケーブル HUAWEI MateDock2 クイックスタートガイド | 同左 |
価格 | 17万9800円 | 23万9800円 |
今回お借りしたのは、2種類あるモデルでも上位モデルの「Core i7-10510」と独立したGPU(NVIDIA GeForce MX250)と1TBのSSDを搭載したハイパフォーマンスモデルです。
ちょっと意外だったのは、価格です。最新のHUAWEI MateBook 13 2020の上位モデルは、HUAWEI Matebook X Proと比べてほぼ同一スペック(CPU・独立GPU共通、ディスプレイ解像度が2Kまで&SSD容量が512GB)で定価158,800円(税別)で市場実勢価格が138,000円(税別)と最新スペックながらリーズナブルな価格付けでした。
一方でHUAWEI Matebook X Pro上位モデルは定価239,800円(税別)で市場実勢価格も現在ほとんど変わらずとなるとHUAWEI MateBook 13 2020上位モデルとの差はなんと約10万円あります。この価格差が納得できるようなものなのか、ハードウェアや実際の操作性、性能などをチェックしたいと思います。
CPUとGPUが同じで10万円は大きい差だね…
細かくチェックして、本当に買う価値があるのかを見極めましょう
HUAWEI Matebook X Proのパッケージとデザイン
HUAWEI Matebook X Proのパッケージです。白くてシンプルなボックス。
パッケージを開けると、箱とほとんど変わらないサイズでHUAWEI Matebook X Proが収まっていました。
色はシックなスペースグレーなのですが、見る角度によって若干青みがかって見えます。上品で良いカラーですね。
恒例の「完全に閉じた状態から指1本でスムーズにディスプレイ部分をオープンできるか」チェックですが、これは完全に合格しました。
ディスプレイの手前中央に設けられた小さなへこみも、シンプルながらしっかりデザインされており、右手親指で触れただけでビルドクオリティの高さが伝わってきました。
ディスプレイを開けると、こんな感じです。センター手前にある大きなトラックパッドが特徴的ですね。
さて、ここからは各パートにクローズアップしてチェックしていきたいと思います。
ディスプレイ
HUAWEI Matebook X Proで第一に紹介したいのは、ディスプレイです。完全に閉じた状態から、オープンして電源を入れたあとに表示される画面サイズと明るさ・美しさは他の機種では得られないレベルだと思います。
本気が搭載しているのは、約13.9インチ・3000×2000ピクセル、3:2という画角の液晶です。画角が3:2と16:9よりも縦方向にひとまわい長いため、1画面で表示できる情報量が多いのも特徴です。
本体がA4サイズより一回り大きいくらいのサイズなのに対して、左右・上部が約5.1mmという狭額縁を実現し、画面占有率はなんと91%。ほとんどディスプレイを可能にすることで、このサイズで約13.9インチという大型のディスプレイを実現しています。
通常の13インチノートPCとの数字上の差は約0.9インチですが、260ppiというピクセル解像度や450nitsの高輝度および1500:1の高コントラスト比、さらに色域もsRGB100%を実現しており、ディスプレイの大きさ・だけでなく、美しさも際立っています。
ノートPCは使う人との距離も近いから、なおさらだね
4Kじゃないけど、十分高解像度で高密度できれいな液晶です
(補足)ちなみに、LTPS液晶という(私にとっては)なじみのない液晶デイスプレイを採用していますが、このLTPSは「低温ポリシリコン液晶」というものでした。
ちょっと調べてみましたが、LTPSは通常の液晶ディスプレイに採用されているシリコンよりも電気を通しやすく、液晶の反応速度が速いというメリットがあります。また、液晶を制御するための回路を小型化できることで液晶の開口部が30%近く大きくできるため、輝度の上昇や省電力にもなるという技術です。
入出力ポート
HUAWEI Matebook X Proは合計3つの入出力ポートを備えています。
- 3.5mm音声出力ポート
- USB Type-C × 2ポート(PD対応)
- USB Type-A x 1ポート
以上です。非常にシンプルですね。
本体左側に左から、3.5mmの音声出力ポート、USB Type-C x2ポートが並んでいます。
本体右はUSB Type-A 1ポートのみ。これだとちょっと寂しい感じですが、本体同梱で「HUAWEI MateDock2」が付属します。
USB Type-Cポートに接続すると、下記4ポートを増設できます。
- USB Type-Cポート x1
- USB Type-Aポート x1(写真の反対側)
- フルHDMIポート x1
- VGAポート x1
VGA出力をサポートするUSB Type-Cドックはなかなか無いのですが、これがあればいろいろなケースに対応できますね。これ便利です。
キーボードとトラックパッド
HUAWEI Matebook X Proのキーボードは、見た目はストロークも浅めで「ぺちぺち」言いそうな感じですが、実際の音声は「カチャカチャ」に近いです。
私は家でゲーミングキーボードを使用しているので音質的には気にならなかったのですが、コクコクした静かなキーボードがお好みの方は、ぜひ店頭で実際に打鍵して確認してみてください。
トラックパッドは大型できちんとセンターに位置しています。感度も良くて操作にはまったく問題ありませんでした。
電源ボタン(指紋認証センサー付き)
電源ボタンはキーボードの右上にあって、指紋認証センサーを備えています。電源を入れながら指紋認証も同時に行えるので、起動~ログインまでがストレスフリーです。これは良いですね。
カメラ
ちょっとおもしろいのは、内蔵カメラのギミックです。通常は、ディスプレイの上端や、下端にあるパターンが多いのですが、HUAWEI Matebook X Proの内蔵カメラがキーボードに埋まっています。
キーボード上段のF6キーとF7キーの間に、カメラのマークのキーがあるのですが、ここを押すと、上記のようにカメラがポップアップします。
これ、便利なのですがちょっと角度が下すぎるので、カメラからすると顔を下から見上げる形になるので、顔が大きく、目が小さくみえてしまうという欠点があります。
スピーカー
HUAWEI Matebook X Proはキーボードの左右に合計4つのスピーカーを配置した「クアッドスピーカー」モデルとなっており、本体表側は左右のメッシュ部分から、また本体裏側のスリット部分から机に反射した音が聞こえることで、非常に迫力ある音声が楽しめます。
実際にSpotifyやAmazon Musicなどで音楽を再生てみましたが、このサイズの薄型ノートPCtよりは確実に音量・音質ともに上です。音量を上げすぎると天板がビリビリ振動するくらい迫力あります。
その他のハードウェア的な特徴
HUAWEI Matebook X Proのハードウェアをチェックしていて感じるのは、全体的なビルドクオリティの高さですね。
隅々に渡って、見ても触っても高級感を感じ、ガタツキや安っぽい部分が一切ありません。このサイズで高品質なディスプレイ、外部GPUや1TBのM.2 SSD、そして連続動画再生時約12時間、最大で約17時間近く仕様できる57.4Whの大容量バッテリを全部詰め込んでたったの1.32kg(実測値)。
この高性能・高品質を高密度にぎゅっ!と凝縮した感じが【ぼく/わたしのかんがえるさいつよのノートPC】という感じで、すごく魅力的に感じました。某Book Proと比較されることも多いモデルですが、その視線に耐えるクオリティに仕上がっていると思います。
HUAWEI Matebook X Proベンチマーク結果
ここからは、CPUや独立GPU、内蔵ストレージの性能をチェックしてみたいと思います。体感的には、Webブラウズ、Netflixなどの配信サービスなどを楽しんだり、MS Office製品やGoogle各種サービスの利用に関しては全くストレスを感じません。
そして、NVIDIA GeForece MX 250という独立GPUを搭載しており、たしかに下位モデルのCPU内蔵GPUチップ【Intel UHD Graphics 620】よりは高速なのですが、デスクトップPCに搭載するにはすでに下位モデルのGeFore GTX1050Ti(実売1.5万円)の半分くらいのグフらフィック性能です。まとめるとスペック的には
- コンパクトノートPCとして十分なスペック、
- 写真の編集やハイビジョン素材の動画編集まではなんとか対応
- しかし最新ゲームや4K動画編集は難しい
という評価になります。それでは、実際に各種ベンチマークソフトで検証してみたいと思います。
①CrystalDiskMark
まずは内蔵ストレージの読み書きスピードをチェックするCrystalDiskMarkです。
これは、流石に速いですね! NVMeインタフェースを使用していますので、なんど1秒間に約3.3GBの高速読み出しが可能になっています。Windowsシステムやアプリケーションで速度重視のものはここにインストールしたいですね。
ちなみに、これが以前レビューしたLenovo Legion Y740(15)の内蔵512GB SSD(左)と1TB HDD(右)の結果です。SSDを比較してもHUAWEI Matebook X Proの搭載ストレージのほうが速いですね。
ここからは主にGPU性能が効果を発揮するベンチマークテストが続きます。まずは、有名ゲームのベンチマークソフト3種類から。
②ドラゴンクエストX ベンチマーク
ゲームをベースにしたベンチマークでは比較的軽い部類に入るドラゴンクエストXベンチですが、結果は【とても快適】でした。この上に【すごく快適】があるのですが、今回の結果は上から2番目となりました。
③ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
つぎはFF14ベンチです。「高品質・ノートPC」という設定で行いましたが【スコア:4,322、評価:快適】となりました。この設定だったら問題なく遊べそうです。
④FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
最後にかなり重めのベンチマークソフトであるFF15ベンチでもスコアを計測してみました。結果は高品質および標準品質でそれぞれ「スコア:932、評価:動作困難」「スコア:1475、評価:動作困難」という結果になりました。これはプレイが難しそうです。
⑤3D Mark
ベンチマークツールとして最後は、PCの総合的な能力を図る【3D Mark】を試しました。
結果は、期待よりは低い結果になってしまいました。やはりMX250はGTX 1050 Tiの半分くらいの性能なので、GPUパワーが必要なシーンでは苦戦する事がわかります。
⑥4K動画エンコード
最後に、実際の動画編集能力をチェックしたいと思います。今回も、Adobe Premiere Pro CCで4K動画のエンコード時間を確認してみました。
実際にエンコードした動画は下記の内容になります。動画自体はいつもベンチマーク用に使用している、4K解像度で7分17秒、プロジェクト全体で74.2GBある素材を4K MP4の動画として書き出ししてみます。
結果、エンコード時間は【18:38秒】となりました。動画の実時間の2.5倍かかっていますが編集素材のプレビュー時もさすがに4K素材だとかくつきます。
つい先日、Adobe Premiere Pro CCがNVENCに対応し、動画の書き出しが5倍高速になった、というニュースが流れましたが、対象となるGeFoceのGPUはGTX/RTX/Titan/Quadraの各シリーズで、MXは対象外なので、ちょっとこの恩恵も受けられないのは残念でした。
HUAWEI Matebook X Proのおすすめポイントとイマイチなポイント
HUAWEI Matebook X Proを約2週間お借りして、通常のMS Officeアプリケーションを使った業務や、各種ベンチマークソフトでの計測、および動画編集などを行ってみました。その中で見えてきた、いまいちポイントとオススメポイントを整理してみたいと思います。
- キーボード・パームレストの発熱
コンパクトで限られた筐体に高性能なパーツを詰め込んでいるのでしょうがないのですが、熱対策が十分でなく、熱くなるとキーボード左上部だけでなく、キーボード下部~パームレストまで熱くなります。 - 独立CPUの性能がもう一声!
GeForce MX 250のグラフィック性能はそこそこでした。搭載スペースや熱対策、電力周りなどでベストチョイスだったのかもしれませんが、ここは「GeForce GTX 1650 with Max-Q Design」などだったら無敵だったと思います - プレミアムモデルとしても高価な価格設定
筐体の仕上がり、ディスプレイやストレージなど実際に操作して見て、パーツを眺めると納得の価格設定なのですが、それでも13インチの下位モデル+10万円は高めだと思います
- コンパクトで軽量な筐体に大きなディスプレイ
薄型でA4サイズ(幅 約30.4cm x 縦 約21.7cm x 厚さ 約1.5 cm)に、狭額縁で3000 x 2000ピクセルという3:2、高輝度・高色域なディスプレイを搭載。作業性を大きくアップするデイスプレイ - プレミアムなビルドクオリティ
ちょっと触っただけでわかる工作精度の高さ。
安っぽいところがどこにもない。ヒンジの構造や動きのスムーズさが気持ち良い。所有していて、朝開くのが楽しくなる出来上がり。 - WindowsノートPCの中ではトップクラスの高音質なスピーカー
4つのスピーカーを存分に鳴らして迫力あるオーディオがノートPC1台で楽しめる
ということで、HUAWEI Matebook X Proの試用レビューをお届けしました。コンパクトで軽量なので、GPUをぶん回すような作業が向いていないのは自明なのですが、どうもこのプレミアムな筐体を触ってしまうと「これで4K動画編集もできたらなぁ」と考えるのはちょっと欲張りすぎでしょうか。
一方で、それ以外の通常作業や、写真の編集、1080pの動画編集などに関してはさくさくこなし、どこでも気軽に持ち出せる小ささと軽さ、それでいてディスプレイの大きさはたしかにプレミアムノートと冠するに恥じない仕上がりだと思います。それでは、また!